はがれる付箋

基本的にはがれないでほしい。

東尋坊での自殺は実質的に不可能

なかなかブログを更新できてないなあと思ったけど、自分はリアルで日記を書くのが2017年に仕事をクビになってからの日課になっており、そっちで備忘録だったり一日の整理が完了しちゃうのでそりゃネット媒体で再度書くインセンティブは働かないよな、とも思った。

じゃあいっそ紙の方の日記を全世界に公開しちまうか。

と思ったが、今書いてる日記は800年後くらいに地中深くから掘り起こされて当時の日本史の研究に活かされる予定になっているので今公開するのはやめておこう。

 

ブログ書きます。

 

この週末、福井に旅行に行った。

 

なぜ福井かというと、福井県献血をしたことがなかったから。

あと福井を観光したことがなかった。一石二鳥じゃん。

(他に観光したことがない県に青森県があるが、ここは立地的な関係で当分後回しになるだろう)

 

旅行支援があるのも大きい。諸々で半額になった。もはや行かない理由がない。

割引ボンバーの予約を済ませスタート地点の大阪へ。

 

そして11月4日午前9時20分、

前日の夜、オリックスの優勝パレードを御堂筋で見て日本一の余韻に浸り切った俺は、日本一の顔つきで大阪駅に立っていた。

堺筋本町にあるホテルから歩いて大阪駅に向かったのだが、9時42分発のサンダーバードに乗り継ぐにはあまりにも完璧なタイムスケジュールで我ながら感動を覚えていた頃、構内に響く不穏なアナウンスを聞く。

 

北陸本線の車両トラブルにつきサンダーバードは運転を・・・」

 

ん~~~~????

 

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おいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー死んでよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー萎えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

今回旅行支援割引を適用するために旅行会社経由で申し込んでいたのだが、旅行会社経由で切符を購入した人は旅行会社の窓口に行けとアナウンスしている。

よって切符の変更をしようにも、11時に店が開くまではなにもできない。

 

どうやら当分福井に行くことができなくなったらしい。

 

10時10分、やることがなくなった俺は大阪駅ビル11階のタリーズに入り、持ってきていたノートパソコンを開き労働を開始。

今日は有給なのに。

しかもメールボックスには65535件くらいメールは溜まっているし、なんかプロジェクトが炎上しているっぽいし、

もーーーーーーーーーーーーーーーーーー死んでよ本当にーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーねえーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

11時になりめでたく旅行会社が開店したので向かう。

同じ境遇の人間で店内が大混雑してるのではないかと少し心配だったが、全くそんなことはなく。

確認したところ、

旅行の続行が不可となるのでキャンセル対応になる。

みどりの窓口でキャンセルの証明を取って、切符を郵送で送ってほしい、とのこと。

 

福井にたどり着くことすらできないのかとガッカリしたのだが、もうこの時点でだいぶどうでもよくなってたのもまた事実。

さっさとキャンセルの手続きをして家へ帰って虚無の連休を過ごそうそうしようと窓口へ向かったのだが、なんか切符の変更が効くらしく普通に福井へ行けることになった。

どっちだよ。

 

そんなわけで11時40分、俺は大阪駅11番ホームに立った。

北(もしくは東)へ向かう特急に乗る人間しか立ち入りが許されない、大阪駅で唯一非日常的な使い方が許されている、あの聖地である。

 

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間髪入れずホームに突っ込んできたミイラみたいな顔の電車にいそいそと乗り込み、

スマホの電波が入らないクソ長いトンネルを抜けると、そこは福井であった。

 

時は既に13時50分である。

 

荷物をホテルに預けとりあえず東尋坊へ向かった。

ローカル鉄道とバスを乗り継ぎ、到着したのは16時。

 

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なるほど、噂に違わぬ絶景だ。

鋼の錬金術師が錬成した痕跡のような地形はなんかよくわからんけど自然が作り出したものらしい。

自然の力ってすごいね。

 

さて、東尋坊といえば自殺の名所と聞く。

華厳の滝における藤村操のような代表例があるわけではなさそうだが、適度な高さと地表には岩と海。

その上柵がなく簡単に実行できそうなところから、その手の人が集まってくるのも納得の構造をしている。

 

なるほど舞台としては立派ではあるが、一方でやはり有名観光地の側面を持つ東尋坊には多くの観光客が来訪し、決行しようものなら衆目を集めることはまず間違いない。

別に気にせず飛び出せばなんてことはないが、それでも人の目というのは気になるものだし、失敗したら痛そうだし少なくとも日中はやめといた方がよさそうだなあ。

 

なんてことを思いながら海沿いを歩いていたら、すっかり日は暮れていた。

 

そしてあてもなく歩いていたものだから、メインスポットから離れた人気のない場所にたどり着いていた。

その上その日は気温が低く、かつ海から吹き付ける冷たい風から耐えるため、着ていたパーカーのフードを深くかぶっていた。

 

薄暗くなった時間帯、人気のない場所で、フードを目深く被った男が一人、

海をぼーっと眺めている。

 

これ傍から見たら完全に自殺志願者じゃん。やっべー引きずり込まれる。

 

と思っていた矢先、背後から声をかけられた。

警察官だった。

そう、第三者によりめでたく自殺志願者と判定され、職務質問を受けたのである。

 

さすがに焦った。高校3年生ぶりの職質だ、大丈夫、いつも通りやれば問題ない・・・

 

いつも通りってなんだよ。

 

警察官「観光ですか?」

 

私の今回の主たる目的は献血なので純然たる観光とは言えないが、東尋坊に来ている以上観光にあたるだろう。

 

俺「んー、まあそういうことに・・・なるんですかね」

 

上記のどうでもいい考慮時間のせいで即答できなかった。これがまずかった。

 

警察官「そういうのじゃ、ないですよね?」

 

そういうの!!!ぼかし方!!!!!!!

 

俺「違いますよ~」

 

警察官「自殺とかじゃないですよね」

 

いや結局言うんかーーーーーーーーーーーーーーーい。

 

俺「あはは、ところで自殺する人ってそういう質問に正直に答えるんですか?」

 

質問に質問で返すのは0点な上に内容まで最悪の返答をしてしまった。

曰く、言う人は言う、だそうです。

本当にご迷惑をおかけしました。

焦りからいつも通りのプレーができず申し訳なく思います。

 

まあそのあとは雑談になったが、

自殺じゃないですよね?という問いかけはトータル3回はされたし、

別れ際にめっちゃ念押されたし最後まで誤解解けてなかったっぽいな。

 

そういえばこの前自殺したいみたいなつぶやきをしたらツイッターが1週間ロックされたんだった。

そういうところまで見透かされてたのかもしれない。

 

あとで確認したらメインスポットには警察官が5人もいた。

ボランティアで見回りしてる人もいるらしいので東尋坊で自殺は実質的に不可能。

人間はおとなしく老衰で死ね。

 

死目的ではオススメできないけど、観光目的ではかなりグッドな場所だったのでオススメ。

ただし極力一人ではなく、日中に、安心感を漂わせる服装で行くように。

 

翌日は恐竜博物館行ったけどたくさん恐竜の骨があった。

 

終わり。